今回は、いよいよWEB電子カルテシステム開発環境の構築を行います。まず、この作業の位置づけについて説明します。WEB電子カルテシステムはサーブレットとJSPで作られたWebアプリケーションです。このWebアプリケーションはApache Tomcat上で動きます。最終的にはLinuxのサーバ上で稼働させます。ORCAサーバと同じサーバ上で稼働させることを考えています。しかし、不慣れなLinux上での開発よりもいつも使っているWindows上での開発の方がスムーズに進むだろうということでWindows上に開発環境を構築します。本番環境(Linuxサーバ)への移行は、開発環境で作成したwarファイルと呼ばれるJavaアプリケーション一式を格納したアーカイブをTomcatのwebappsというディレクトリへコピーするだけで簡単にできます。
WEB電子カルテシステム開発環境の構築手順は以下の通りです。
- Javaインストール
- eclipseインストール
- Tomcatインストール
- Postgresqlインストール
- サンプルサーブレットの作成
JavaはランタイムであるJREだけでなく開発キットであるJDKも必要です。eclipseは統合開発環境で、アプリケーションのビルドだけでなくTomcatと連動させて開発マシン上で実行させながらデバッグできます。Tomcatは開発したWEB電子カルテシステムを動かすだけでなく開発時のデバッグでも利用するためにインストールします。PostgresqlはWEB電子カルテシステムやORCAが使用するデータベースです。WEB電子カルテシステムの開発には必ずしもORCAサーバは必要ありませんが、ORCAが使用するデータベースは必要です。そこで、Windows上にPostgresqlをインストールして、WEB電子カルテシステムおよびORCAが使用するデータベース(それぞれemrsdb、orca)をリストアして利用できるようにします。
次に開発環境を構築するために必要な資料は
- WEB電子カルテシステム開発環境インストールマニュアル
- 開発環境用Windows設定
の2つです。「WEB電子カルテシステム開発環境インストールマニュアル」は株式会社エスエスワイが2011年に作成したものです。内容が古いのでこのとおり作業することは無理です。そのため、W先生が補助資料を作ってくれています。それが「開発環境用Windows設定」です。したがって、これら2つの資料を見比べながらの作業となります。ただし、「開発環境用Windows設定」が作成されてからも時間が経っていますので、最終的にはネットで最新情報を調べながら構築作業を進めていく必要があります。
Postgresqlのインストールまで終わったら、構築した開発環境を使って簡単なWebアプリを作ってみます。 この作業は次のサイトを見ながら行います。
Eclipseでサーブレット開発環境を作る (Tomcat編) - nifty
しかし、 このサイトも少し古い(2014年)ので、ソフトウェアのバージョンが低いため、このとおりに作業を進めることはできません。最新の情報をネットで調べながら作業を進める必要があります。
より新しい解説サイトとして
Webアプリ向け開発手順
というのもあります。これはほぼ現在のバージョンに近いのでわかりやすいと思います。
ところで,これらのサイトはプロジェクトを作成する際に動的Webプロジェクトを新規作成します。ところが,WEB電子カルテシステムのマニュアルではTomcatプロジェクトを新規作成しています。これらはいったいどこがどう違うのでしょうか?それについて書かれたサイトがありました。
Tomcatプロジェクトと動的Webプロジェクトの違い
どうやら, 両方ともサーブレットを作成するという意味では同じようです。ただし,フォルダ構成などが違うようです。TomcatプロジェクトはeclipseにTomcatプラグインを入れてサーブレットを開発するというスタイルで,以前はこの方法しかなかったようです。しかし,新しいバージョンのeclipseにはWTP(Web Tools Platform)というもの(
eclipseアドオンセットというらしい)が入っており,これを使うとTomcatプラグインがなくても動的Webプロジェクトを利用してサーブレットを開発することができるようです。何だかいろいろと複雑ですね。やはりeclipseは歴史があるだけに,初心者にはかなり敷居が高いです。ちなみにこのTomcatプロジェクトですが,作成するにはTomcatの設定が必要です。
- メニューから「ウィンドウ」→「設定」
- 表示されたダイアログの左のメニューから「Tomcat」をクリック
- 右側からTomcatバージョンを選びTomcatホームを設定する
これで,Tomcatプロジェクトを作成できるようになります。Tomcatプロジェクトの作成は次のようにします。
- メニューから「ファイル」→「新規」→「プロジェクト」を選択
- 「Java」→「Tomcatプロジェクト」を選択して「次へ」
Tomcatプロジェクトを使ったサーブレットの作成例はたくさん紹介されていますが,例えば
これなどを参考にするとよいでしょう。しかし,気を付けないといけないことがあります。Tomcatプロジェクトで作成したサーブレットをテストするとき,Apache Tomcat8.0 Tomcat8 Properties(%Tomcat%\bin\Tomcat8w.exe)を実行してTomcatを起動しておく必要があります。何故かeclipseからTomcatを起動してもうまく動きません(404エラー)。
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